お盆休みは家族と相続について話しませんか?
今年は、高温多雨の影響で厳しい残暑になることが予測されています。
7月・8月の夏休みや長期休暇を取る予定の方は「家族で帰省しよう!」と考える方も多いのではないでしょうか。
大切な家族や親族と顔を合わるお盆に相続に関して話し合いをしてみませんか?
本記事では、お盆に家族や親戚が集まった時に話し合う相続のポイントを解説します。
「相続についてそろそろ話しておかないとと思いつつ、どんなことを確認したらいいのか分からない」「相続の話って何となく気まずい、お盆に親にどう切り出せばいいのか分からない!」という方はぜひご一読ください!
相続について話し合うならお盆休みは最適です
お盆休みは普段顔を合わせない遠方にいる家族や親戚が集まります。
家族や親戚を含めて話し合えるので、相続について話し合うのであればお盆休みは貴重なコミュニケーションの場となります。
お盆は亡くなった方やご先祖様を供養する時期でもあるので、普段の会話より相続の話を切り出すタイミングは難しくないと思います。
相続の話し合いは事前にしておくのが対策に繋がります
お盆だからではなく「相続は事前準備が必要!」と聞いたことはありませんか?
相続における問題はいつ起こるのかわかりません。
相続は早く対策をして損をする事はありません。元気なときから早めに考える事で対策方法が増えます。
引用:司法書士法人 クオリティ・ワン
[親子の資産防衛のための家族信託と任意後見]
(https://q-one.jp/group-js/)
こちらの図のように、親御さんの体調の変化をきっかけに対策を始める場合、先程ご紹介しましたが、対策途中で認知症になる可能性もあります。
対策を始めるタイミングとしては実はギリギリだということを知っておかなくてはなりません。
親御さんの意志を反映させ円満な相続にするためには早いタイミングから相談・依頼を考えておく事が重要になります。
家族で話し合いができないとこんなことに…
実際にこんなケースがあります。
親御さんの定期預金を引き出そうとしたら、本人確認の際の電話対応で、認知症による判断能力の低下を指摘され預金口座が凍結されてしまった。
認知症対策として家族信託の契約手続きを進めていたにも関わらず、途中で認知症が進行してしまい、結果として契約手続きが完了せず対策ができなくなってしまった。など
どこに相談ができるの?
お盆に限らず相続の相談は様々な専門家に相談することができます。
ここでは、各専門家の特徴を表形式で作成しております。
それぞれの専門家に、どんな内容を相談できるのか確認しておきましょう。
弁護士 | 司法書士 | 税理士 | 行政書士 | |
---|---|---|---|---|
遺産・相続人の調査 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
遺産分割協議の代理 | ◯ | ✕ | ✕ | ✕ |
遺産分割協議書の作成 | ◯ | △ | △ | △ |
遺言書の作成 | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
遺言書の検認手続 | ◯ | △ | ✕ | ✕ |
相続放棄の申述 | ◯ | △ | ✕ | ✕ |
相続税の申告 | △ | ✕ | ◯ | ✕ |
預貯金の名義変更・払戻し | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
相続登記 | ✕ | ◯ | ✕ | ✕ |
証券の名義変更 | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
自動車の名義変更 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ |
お盆の時期に具体的にどんな事を話し合う?
事前対策の重要であること、弁護士を始めとした専門家に相談できることをご紹介しました。
しかしお盆だじゃらと言って、「何を話したらいいのかわからない」「何から話せばいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、4つの段階でお盆で話し合う相続のポイントをご紹介します。
全て話せることが最も良いですが、お盆は様々な人が集まるため、必ず全て話し合いを行う必要はありませんので、ご安心ください。
- 最低限話し合うべきポイント
- 早めに確認しておくべきポイント
- 準備できているのか確認するポイント
- 重要なポイント
1.お盆で話し合えるなら最低限話し合いをするべきポイント
家族や親戚が集まるお盆で最低限に話し合いを行うべきポイントは以下の通りです。
- 財産の総額
- 相続人が誰になる
- 借入金はあるのか
順番に詳しくご紹介します。
財産の総額
まずは、相続財産がどのくらいあるのかを把握しましょう。
細かい金額まで把握する必要はありません。
現在の相続時財産(遺産)となる財産がおおよそどのくらいの金額になるのかを、把握しておく事が重要です。
その情報などは、財産目録と呼ばれる遺産の情報を一覧にした書類にしておくと、遺産分割協議や相続税の申告など、お盆から離れている手続きにも活用することができます。
相続人が誰になるのか
相続が発生してから相続人を確認すると時間がかかってしまいます。
相続は必ず誰かとセットで行われます。
そのため被相続人(財産を残す側)が誰なのかによって相続人が変わります。
そのため早いうちから相続人が誰になるのか、自分は相続人の対象になるのかを確認しておきましょう。
確認するためには、戸籍謄本などの書類を活用することをおすすめします。
しかし、せっかくお盆で家族や親戚が集まる場合には、家系図などを探してみてもいいでしょう。
お盆は、亡くなった方を供養するために行われますので、家系図などを確認してみると相続で活用できる情報以外の亡くなったご先祖様たちのことを知れる機会になります。
借入金があるか
相続ではプラスの財産(現金・不動産・株等)以外にも借金や未納金などのマイナスの財産も相続財産に含まれます。
そのため、被相続人に借入金があるのかどうかを調べることは重要になります。
2.早めに確認しておくべきポイント
早めに確認したいポイントとして以下のポイントがあります。
- 通帳や印鑑の場所
- 財産の内訳
- 前回の相続の流れの確認
通帳や印鑑の場所
相続が発生すると財産を保護するために預金などが凍結(口座凍結)されます。
解除申請やその他の相続手続きに関しても印鑑などが必要になる場面があるので保管場所を確認しておきましょう。
しかし全員に保管場所を伝えてしまうと使い込みなどの相続トラブルが発生する可能性もありますので、信頼できる相続人に伝えておく事が重要になります。
財産の内訳
先程ご紹介した相続財産の確認ができたら行うべきポイントです。
不動産などが自宅とは別にある場合や被相続人の自宅に集まらない場合などは、住所などを聞いておきましょう。
前回の相続の流れの確認
お盆は亡くなった方やご先祖様を供養する時期とご説明しました。
これまでの相続の流れや必要な書類。躓いてしまった場面などを思い出しメモに残しておくと良いでしょう。
そこから、生前贈与や遺言書の作成などの対策を考えることができます。
3.準備が出来ているのか確認するポイント
相続には準備期間が必要なモノも存在します。
準備が必要なのは以下の通りです。
- 遺言書の作成
- 財産目録の作成
- 相続税がかかるのかどうか調べる
遺言書
遺言書は被相続人が相続人のために残す最後の手紙です。
遺言書には財産の分け方以外にも被相続人の思いなどが記されています。
相続において遺言書は財産を分割する際に最も効力を発揮します。
遺言書にも種類があるので専門家と相談しながら作成する事をオススメします。
財産目録
財産を把握しておくことは相続においてとても重要です。
前述で少しご紹介しておりますが、財産目録は絶対に作成しなくていけないものではありません。
しかし財産が多い場合にゼロから相続財産を調べていては相続税の申告・納付期限である10ヶ月は直ぐに過ぎてしまいます。
また遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行いますが財産を把握していなければ協議を始めることが出来ません。
財産目録があると遺産分割位協議や遺産分割協議書の手続きがスムーズになるため作成しておくことをオススメします。
4.重要なポイント
相続の話し合いで最も重要な事は、次の2つです。
- 急がない事
- 自分の相続に関する価値観を伝えておく
急がない事
事前対策の重要性と話し合うポイントをご紹介しました。
相続の事前対策に早くて損をする事はありませんが、お盆に必ず結論を出さなければならないわけではありません。
ご家族や親戚などの関係性によって進むスピードが異なります。
急いで結論を出してしまうと返ってトラブルになってしまうケースもあります。
意見がまとまらなくても「次の機会に話し合いをしよう!」と家族や親戚と約束するだけでも相続対策の第1歩になっています。
自分の相続の価値観を伝えておく
相続は人とお金が密接に関わり合う事柄です。一人ひとりに相続に関する価値観があります。
親戚に話すのが難しい場合は、まずは家族の1人から自分の相続に関する価値観を話をしてみましょう。
全てがお盆には関係ない
お盆だからと言って、ご紹介した内容を全て確認する必要はありません。
あくまでお盆は、ご先祖様を供養するための行事であり、相続の話をする場ではありません。
しかし、お盆という亡くなった方を想う機会は、相続の話を切り出しやすいのも事実です。
ですが、いきなり話しをしても嫌悪感を与えてしまうだけなので、「お盆だから相続の話をしなきゃ」とは思わずに「せっかくのお盆だから相続の話ができたらいいな」という気持ちで望むことをおすすめします。
お盆を含めた相談なら相続ぽるとへ!
お盆のような家族や親族が集まる時期には、相続の話をするチャンスです。
しかし、いくらお盆や親戚が集まるからといっても話の切り出し方がわからないという方も大勢いらっしゃいます。
- 親への切り出し方がわからない
- お盆に話し合いをしておく必要がうちにあるのかわからない
- 相談しても何をしたらいいのかわからい
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
私たち相続ぽるとは、「つまずきやすい相続の入口案内」として、みなさまにご利用いただいております。
年間100件以上の相談実績を持つ専門家が、みなさまの状況に合わせた専門家をご紹介し、対策をともに伴走します。
お盆で家族や親族に会った際の、相続の話の切り出しかたなどもみなさまとともに考えます。
初回無料相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください!
弁護士を含めた専門家
弁護士は、法律に関わる専門家だけではなく相続人同士での争いを防ぐ専門家でもあります。
お盆での話し合いがきっかけで、家族の仲が悪くなってしまっては後の相続手続きに大きな影響があります。
弁護士に相談をしておくことで、家族が揉めない話し合いのコツなどを教えてくれる可能性もあります。
また、弁護士以外の司法書士や税理士などの専門家にも、状況に合わせて相談することをおすすめします。
記事のまとめ
お盆休みは時節柄もあり相続の話し合いをするチャンスです。
話し合い次第では早めの相続対策が行える可能性もゼロではありません。
しかし結論を急いでしまうと予想外のトラブルが発生してしまう可能性もあります。
そのため、「必ず」ではなく「できたらいいな」というような気持ちで望むと良いでしょう。
お盆という話しやすい時期を逃さずに、円満な相続を迎える準備をしておくことは重要です。
しかし、不安もあると思いますのでまずは「どう話したらいいか」を、私たちにご相談いただければ、みなさまとともにお盆の時期を活用した相続準備ついて考え伴走します。
無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。