親に相続の話の切り出し方、どうしてる?|対策をまとめて解説!

親に相続の話をしたいがどう切り出したらいい?

家族が集まるこの機会に親や兄弟姉妹と遺産や相続の話をしようと考えていたが、話を切り出さねばと思いつつ考えあぐねているうちにタイミングをいつも逃してしまったという方。
日頃から電話で話をしていたものの、久しぶりに会った親の老いの影を見つけてドキっとしたことがあるという方もいらしたのではないでしょうか。
この記事では、建設的な相続の話の切り出し方はどうしたら良いのかご紹介します。
相続の話をしたいけれども切り出し方がわからない。親の機嫌を損ねたくないという方は是非ご一読ください!

親へ相続の話の切り出し方

相続は事前準備をどれだけしているかによって、手続き以外にも家族間の不和などのトラブル回避に繋がります。
財産目録はあるのか・遺言書はあるのか・相続対策、相続税対策などはしていたのかなど事前対策や準備により相続税の申告・納付までの時間が大きく変わります。
事前の対策は必要だとわかっていても相続の話の切り出し方が難しいと感じている方もいらっしゃると思います。
親への相続の話の切り出し方は次のポイントを抑えてみましょう。

  • 話のきっかけは相続と関係ない話を!
  • これからどう生活していきたいのか!
  • 孫などのライフイベントを伝えましょう!

切り出し方①話のきっかけは相続と関係ない話を!

話のきっかけにいきなり「遺産・財産・相続・遺言書」などと相続に限定されてしまう話し方は危険です。
いきなり話をしてしまうと「まだ元気なのに!」「そんなに遺産がほしいのか!」などと反感を買ってしまう想像は難しくないと思います。

自分自身の健康、ご近所さんの話題、子供自身も年齢を重ねる中で経験する事柄など話題はいくらでもあります。
そのような話を続けていき切り出し方やタイミングを図りましょう。
話が進むとお互いに構えることなく少しデリケートな話題も切り出し易くなります。

切り出し方②これからどう生活していきたいのか!

きっかけが掴めたからと言って、すぐに「相続の話」に話題を持っていくのはまだ早いです。
両親の歩いてきた人生、自分たちを育ててきてくれた話、家族の思い出話などです。
話をしている内に意外と知らない両親の歴史や想いを知ることができ、今後はどうしたいのかという将来の希望まで話題を広げることができるでしょう。

健康に自信があって、まだ考えたことはないという親もいらっしゃれば、どうするかを具体的に決めている!という親もいます。
ここで大事なのは親の希望を子どもが理解して共有し、親の意志を尊重することです。

切り出し方③孫などのライフイベントを伝えましょう!

仮にあなたに子どもがいる場合はライフイベントを活用してみましょう。
入学式や卒業式・就職など人生の節目になる時期は相続の話がしやすくなります。
「自分のときはどんなこと考えてた?」などと聞いていくと自然と将来の話になりますのでライフイベントを活用してみましょう。

親への相続の話の切り出し方はタイミングが重要

相続の話をする際の切り出し方をご紹介しましたが、いきなり聞いてしまうと身構えてしまいます。
相続の話を切り出す場合はタイミングが重要です。
ここでは相続の話を切り出すタイミングをご紹介します。

親への切り出すタイミング①体調が優れない時

相続の話をする際に切り出し方として一番考えられるのが、親の体調が優れないときです。
相続対策は何か起きてから対するのではギリギリ、または間に合いません。
特に認知症は一度罹患してしまうと、判断能力がないとされるため相続の話や十分な相続対策が行えません。

出典 「平成29年度版高齢社会白書 概要版」(内閣府)より(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html)(2023年8月21日に利用)


親の体調が優れないなどの変化や親の体調が不安がある場合は、相続の話を切り出すタイミングになります。

親への切り出すタイミング②お盆休みやお正月

お盆休みやお正月は親以外にも親戚などが集まる良い機会です。
特にお盆休みは亡くなった方やご先祖様を招いて供養する時節のため、普段の相続の話をするよりかは、話しやすいのではないでしょうか。
お盆休みに話してみようか考えている方はこちらの記事をぜひご一読ください。

親への切り出すタイミング③ライフイベント

先程もご紹介しましたが、孫などのライフイベントは話の切り出し方としては良いタイミングです。
ライフイベント(入学・卒業・結婚等)に対して親はどんな事を気にしていたのかなどを切り出し方の一つとしておくと、自然と将来の話に繋がり、素図奥の話をしやすくなります。

親に相続の話を切り出す時の注意点

ご紹介した話の切り出し方は絶対に相続の話がうまくいく!という切り出し方ではありません。
相続の話は気持ちが複雑に絡むセンシティブな内容です。
ですが、親のことを一番に理解し、相続の話から手続きまでを円満に迎えたいと願っているのはあなたご自身だけではなく親も同じです。
相続はその家庭ごとに抱えている課題や対策が異なります。
そのため相続の話一つをとっても切り出し方などは親ごとに異なります。

ご紹介した切り出し方やタイミングを見て「自分の親に相続の話をするときはこういった切り出し方・話し方のほうが良いかもしれない。」と親の立場になって想像してみることをおすすめします。

切り出し方以外に必要な手続きや対策は?

相続の話や会話の切り出し方など様々ご紹介してきました。
切り出し方以外にも相続では対策や手続きが必要な場合があります。

  • 法定相続人の範囲を把握しておく
  • 自分の相続順位を確認する
  • 財産状況を把握しておく
  • 遺言書があるか確認する

法定相続人の範囲を把握しておく

いざと言う時のために法定相続人や相続人が誰になるのか。親の相続では誰が相続人の範囲に含まれるのかを把握しておきましょう。
法定相続人は民法で定められている相続人のことです。
家系図や相続関係証明証などを活用して法定相続人の把握をしておきましょう。

自分の相続順位を確認する

法定相続人を把握するのと同じタイミングで相続順位も確認していおきましょう。相続は常に誰かとペアになって行います。
相続順位とは、財産を受け取る際に受け取れる順位の事を相続順位と言います。
親が亡くなってしまった場合には相続順位は1位ですが、それ以外にもご自身が財産を受け取る権利がある場合があります。
同じく家系図や相続関係説明図などを活用し順位を確認しておきましょう。
相続関係説明図はテンプレートやひな形などがありますが、戸籍謄本の取得などの手続きが必要な場合があります。
各専門家のサイトなどではダウンロードすることも可能な場合がありますので、チェックしておくと良いでしょう。

財産状況を把握しておく

相続が発生してから財産を確認する場合、時間がかかってしまいます。
財産目録は必ず作成しなければならない書類ではありませんが、相続財産を把握する手続きが減ります。

遺言書があるか確認する

遺言書があるのかどうかは確認しておきましょう。遺言書がある場合とない場合では手続きの時間が異なります。
遺言書がある場合は原則遺言書のとおりに遺産を分割します。
作成する遺言書にも種類がありますので、専門家に相談することをおすすめします。
一方で遺言書がない場合は遺産分割協議を行い遺産分割協議書を作成して遺産の分配方法を相続人全員で話し合わなければなりません。
遺産分割協議でまとまらない場合は、遺産分割調停・遺産分割審判などの手続きが必要になりますので、遺言書があるのかどうか。遺産分割協議がある場合に相続人が誰になるのかなどを把握しておくことが大切です。

兄弟姉妹でも話をする

相続の話は親だけではなく兄弟姉妹間でも話しておきましょう。
相続の話ができる関係性なのか確認するだけでも大切な一歩です。
兄弟姉妹感での相続の話は特別な手続きやタイミングなどが必要ないので、親に話す前に話してみてもいいでしょう。

相続の話の切り出し方が難しい方は是非こちらへ!

相続の話の切り出し方・タイミングなどをご紹介してきましたが具体的な伝え方を知りたい!という方も多いのではないでしょうか。
我々が開催しているセミナーにご参加いただけた場合には、話の切り出し方やポイントを親のタイプ別にまとめているトーク集をプレゼントしております。
その他にも直接相続の相談をしたい。親と一緒に相続の話がしたいという方は個別相談も行っておりますのでお気軽にお問合わせください。

相続の相談は相続ぽるとまで!

相続ぽるとでは相続の話の切り出し方以外にも「適切な相続の入り口」としてお問い合わせ・ご利用いただいております。
親の相続が不安・相続の話の切り出し方はわかったが伝え方がわからない。相続に漠然とした不安があるという方はお気軽にご相談ください。

記事のまとめ

相続の話や切り出し方は親とのコミニュケーションの量や信頼関係などでも変わってきます。
また相続の話は親だけではなく兄弟姉妹間で考え方(遺産や分配)などを共有しておくことも必要です。
相続の際に家族と揉めずに行うためには、専門家に相談することをおすすめします。

【関連記事】合わせて読みたい