年末年始は家族と相続会議しませんか?
暑い夏が終わり増加していた新型コロナの感染状況が減少傾向にあり、今年は年末年始に家族や親戚で集まるために帰省しよう‼と考えている方も多いのではないでしょうか。
年末年始は家族や親戚が集まる機会です。このチャンスを逃さずに相続の話をしてみませんか?
本記事では、年末年始に話し合っておきたい相続の事をポイントや注意点を踏まえながらご紹介します。
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なぜ年末年始は話し合いに最適なのか
年末年始はなぜ相続の話し合いに最適なのか。家族や親戚が集まりやすく話を切り出しやすいという理由です。
お盆とは異なり、ご先祖様を供養する時期ではありませんが家族や親戚で話をしやすい機会として年末年始は大きなチャンスとなります。
相続は事前の対策で大きく変わります‼
相続は何度も経験するものではありません。
ですが、「揉めるほどの財産はない・親もまだ健康」という理由から早めに準備したほうがいいことはわかっていても先延ばしにしてしまうケースが多くあります。
ですが相続はいつ起きてしまうか誰にも予測ができません。昨日まで元気だった隣人が急にご逝去してしまった。なんていうケースもあります。
相続は起きてから対策をする場合はほとんどない
実際相続が起きてしまうと以下のような問題がおきます。
- 口座が凍結してしまい現金が引き出せない
- 家族に認知症の人がいて相続の話し合いができない
- そもそも何をしたらいいのかわからない
このような問題が起きてしまいます。
それ以外にも認知症による判断能力の低下を指摘され預金が凍結されてしまい、施設に入るためのお金を捻出できなくなってしまった。
認知症の対策をしていたが、途中で進行してしまい対策がストップしてしまったなどのケースも起きています。
認知症への対策をするならしあわせトラストへ!
相続の対策は元気なうちしかできません!
「危ない」と思った段階で対策がとれないというケースが多くあります。
引用:司法書士法人 クオリティ・ワン [親子の資産防衛のための家族信託と任意後見]
(https://q-one.jp/group-js/)
上記の図のように親御さんの体調の変化をきっかけに対策を始める場合にはギリギリ・もしくは対策ができなくなる可能性もあります。
親御さんの意思を残しトラブルが起きないようにするためには、事前の対策が最も重要になります。
相続対策は早く対策をして損をする事はありません。そのため早いうちに相続に強い専門家と関係性を持つことで誰に相談したら良いかが明確になりトラブルになる可能性を軽減する事ができます。
年末年始の家族会議で何を話せばいい?
とはいえ、年末年始に集まったからといい何を話し合えばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
あまり触れる機会が少ないからこそ、年末年始で話し合っておくべきことをご紹介します。
最低限話しておきたいこと
年末年始に集まった際に最低限話をしておきたいのは以下のとおりです。
- 財産の種類と額
- 借入金
- 相続人の把握
財産の種類と額
相続が開始されてから、遺産の総額と種類を調べているとあっという間に相続税の申告期限が来てしまいます。
そのため財産の種類(現金・不動産・証券等)で何があるのかを把握しておきましょう。
金額も把握できればなおさら良いですが、おおよその金額でも問題なくどのくらいの金額か知ることが重要になります。
借入金
切り出しにくいのが借入金などの負債です。
負債は当然ですが相続財産になり、この負債が多い場合には相続人が被相続人の代わりに返済をしなければならないケースもあります。
ですが言い出しにくい場合もありますので、問い詰めずに聞くことが重要です。
相続人
遺産と同様に相続が開始されてから相続人を把握すると時間がかかります。
相続人を把握するには家系図や相続関係説明図などを作成することで把握することができます。
ここで重要になるのが、前妻の子がいるか確認しましょう。
前妻の子がいる場合、法律上は親子関係が継続しているため財産を受け取る権利があります。
年末年始に向けて戸籍などを準備しておく事で年末年始に家族全員で作成する事ができます。
また親戚も集まる場所に行く場合、話をしたことがない親戚とコミニュケーションを取ることで柔軟に対応する事ができます。
被相続人が準備することで相続時に助かること
相続は相続人だけのことではなく死亡した被相続人など家族・親戚全員で行うものです。
自分の死亡によって家族間の仲が悪くなったとなると被相続人も喜ぶことができません。
そのためにも何を準備したら助かるのかをご紹介します。
- 財産目録
- 遺言書
- 家系図
財産目録の準備
財産目録とは、財産の種類とその金額などをまとめた資料です。
この書類は必ずしも作成しなければならない書類ではありませんが、財産目録を作成しておくことで遺言書がない場合の遺産分割協議をスムーズに行う事ができます。
年末年始に家族で集まった際には、財産の棚卸しとして財産目録を作成してみてはいかがでしょうか。
遺言書
遺言書は、被相続人から相続人全員に宛てられた最後の手紙です。
遺言書は相続時に大きな効力も持ちますので作成することをおすすめします。
作成しておく事で死亡した被相続人の想いを尊重した相続にすることが可能です。
ですが遺言書にも種類があり、種類によっては形式などが決められているケースもありますので専門家に相談しがら作成する事をおすすめします。
家系図
家系図は作成する事で相続人の把握に役立ちます。
年末年始の期間に作成を始めてみてはいかがでしょうか。
家族会議でどう話を切り出せばいい?
相続は起きてしまうとできる対策が少ないという事をお伝えしました。
しかしどんな話をしたら良いのか・話の切り出し方はどうしたら良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。
いきなり話をしたら「まだ元気だ!」「そんなに遺産がいるのか‼」などの反感を買ってしまう可能性も十分にあります。
ここからは実際にどんな話から切り出したらいいのか。切り出し方のポイントをご紹介します。
ポイントは3つ
相続の話を切り出すためには次のステップに注目してみましょう。
- 話のきっかけは他愛もない話
- 今後どう生活していきたいのか
- ライフイベントを予告‼
話のきっかけは他愛もない話
前述で少しご紹介しましたが、初めから相続の話をしてしまうと反感を買ってしまい家族関係にヒビが入ってしまいます。
さらに久しぶりに会うとなるとなおさら印象が悪くなってしまいます。
まずは、ご自身の状況や最近の流行りなどの子供として経験してきた事柄などを中心に話をしましょう。
話が進んでいくと親の健康状況などを知る事ができタイミングを図る事ができます!
両親のこれまでを聞いて今後を聞いてみる
空気感で今なら話せるかも!と思っても一度ぐっとこらえてみましょう。
ご自身にお子さんがいる場合は、「こんな事で子育てに迷っている」や「この仕事のここで少し悩んでいる」などの人生の先輩に相談する気持ちでご両親の「これまで」を聞きましょう。
これまでの話を聞くことでこれからどんな生活をしていきたいのかという事が聞きやすくなります。
中には「健康に自信があるからまだまだ働く‼」や「まだ考えていない」「不安だからこんな事をしている」などのその人の考えを知ることができます。
ここで重要なのが否定せずに尊重することです。
ライフイベントを予告‼
ご自身にお子さんがいる場合は、同時にライフイベントを予告してあげましょう‼
入学式・卒業式・就職などの人生の節目の話には相続の話がしやすくなります。
いちばん重要なのは急がない事
前述で早めの準備が必要な理由や年末年始に向けて始めることをご紹介しましたが、とはいえそこだけに意識を注いでしまうと上手く進まない可能性もあります。
年末年始に家族で会う場合には、きっかけ作りとして話すことをおすすめします。
相続の流れ・期限一覧
相続と聞くと相続税などの税金の方に目が行きがちですが、その間に様々な申告・申請・納付をしなければなりません。
さらにそれらの手続きには期限があり、期限に遅れてしまうとペナルティが発生してしまうものもあります。
家族会議も重要ですが、相続人全員が手続きの流れ・期限を把握しておく事も重要になります。
3ヶ月以内に承認か放棄
相続開始から3ヶ月以内に財産を受け取るのか放棄をするのかを選択しなければなりません。
限定承認・放棄をする場合には期限内に裁判所へ申告をしなければなりませんので注意しましょう。
4ヶ月以内に準確定申告
被相続人に所得があった場合には、確定申告が必要になります。
被相続人に代わり確定申告を行う事を準確定申告といいます。
準確定申告が必要な場合や不要な場合など様々なケースがあり、中には会社側で年末調整などを行ってもらえる可能性などもあります。
準確定申告の期限である4ヶ月を超過してしまうとペナルティがありますので注意しましょう。
不安な方は税理士などの専門家に相談しながら進める事をおすすめします。
10ヶ月以内に申告・納付
相続開始から10ヶ月以内に相続税の申告・納付をしなければなりません。
期限が10ヶ月と期限が広くあるように思うかもしれませんが、対策をしておかなければ準備をするだけであっという間に時間は過ぎ期限がやってきます。
相続税の申告・納付は必要な場合と不要な場合があります。
ご自身に相続税が課税されるかどうか不安な方は税理士などの専門家に相談してみましょう。
年末年始は税務署も休み!?
年末年始は税務署も閉庁しており、この場合は相談や申告書などの受け取りができません。
しかし郵送の場合は郵送した日が提出された日になりますので申告期限に間に合わせる事ができます。
参照:国税庁 【税務署の開庁時間】
(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/04.htm)
(2023年10月25日 利用)
納付が遅れるとペナルティがあります
相続を開始してから10ヶ月以内に相続税の申告・納税を行わなければペナルティとして追徴課税があります。
納付が遅れることや申告した金額に誤りがある・わざと申告しなかったなどの様々な理由で税金を納付しなければならない可能性もあります。
不安な方は専門家(税理士や司法書士など)に相談して相続税の申告があるのかを把握しておきましょう。
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仲が良いから揉めない・うちにそんな財産はない。
そう感じる方もいらっしゃいますが、実はそのような方が相続開始後に申告期限などで困ってしまうケースが多くあります。
何度も経験するものではない相続だからこそ何ができるのか・何をしたら良いのか。
不安を安心に変えるチャンスを逃さないためにもお気軽にご相談ください‼
記事のまとめ|年末年始を利用して理想の相続に
本記事では年末年始に家族で集まるならば話しておきたい相続の話とその切り出し方をご紹介しました。
年末年始は家族が集まる重要な機会のため相続のための家族会議をするのに適しています。
会議といっても真面目に話をしてしまうと返って反感を買うことになりかねませんのでタイミングと切り出し方が重要です。
年末年始だから話をしなければならないというわけではありません。
年末年始関係なく日頃から相続について話す機会を作ることで家族の考え方などを知る事ができます。
互いの考え方を知ることができればこの場合はどんな方法が良いのか・叶えられるサービスはあるのかなどを検索することが可能です。
さらに来年からは贈与のルールが大幅に変更されます。制度に追いつくためにも年末年始に集まり今後の生前贈与や関連する相続について話をしておくことをおすすめします。