家族が亡くなったときの手続き|すぐにやるべき相続手続きをご紹介

家族が亡くなった場合でも手続きは容赦がありません。

突然、大切な家族が亡くなった場合、周りは辛い感情や悲しみ・喪失感に包まれます。
しかしそのような状況でも山のような手続きは容赦なくやってきて家族はそのよう中で手続きの対応をしなければなりません。
また手続きには対応できる期日もあります。
本記事は、家族が亡くなった際にすぐにやらなければならないことを中心にご紹介します。
何をすれば良いのか。どんな手続が必要になるのか知りたい方は、一度ご一読ください。

家族が亡くなった時の手続きの流れ

大切なご家族が亡くなった場合、悲しみや後悔、お悔やみの中で必要な手続きをしなければなりません。
今回はご家族が亡くなった直後におこなわなければならないことを6つご紹介します。

家族が亡くなった直後に行うこと6選

家族や身近な方が亡くなった日から数日の内に手続きすれば良いのですが、現実的にはできるだけその日、もしくは翌日に終わらせたい手続きです。

すぐにやるべき手続きは下記の5つです。

  • 死亡診断書・死体検案書の受取
  • 死亡届・火葬許可申請書の提出
  • 年金受給停止の手続
  • 世帯主変更の手続
  • 健康保険・介護保険の諸手続

各手続きについて詳しく説明していきます。

家族が亡くなった直後に行うこと①死亡診断書・死体検案書の受取

まず初めに家族や身近な方が亡くなった場合には、死亡診断書もしくは死体検案書を受取りましょう。
死亡診断書や死体検案書は家族が亡くなった当日もしくは翌日に交付します。
相続の手続き等で必要になる書類のため、コピーを何部か取っておくと良いです。

死亡診断書

家族が自宅や病院などで亡くなられた場合、臨終に立ち会われた医師から、死亡を確認した書類のことを死亡診断書といいます。

死体検案書

死体検案書とは、診療していた病気以外で亡くなられた場合は医師から。
不慮や偶然な事故により亡くなられた場合は、警察から受け取る書類です。

一般的に市区町村の役所の窓口で入手することができます。
後ほどご紹介する死亡届と同じA3用紙の右半分が死亡診断書・死体検案書となっています。

死亡診断書・死体検案書は医師、または警察が記載する内容になっていますので役場でもらった用紙の右半分には何も記入しないように注意しましょう。

家族が亡くなった直後に行うこと②死亡届・火葬許可申請書の提出

死亡診断書・死体検案書の受取りが終わったら死亡届・火葬許可申請書を提出しましょう。
死亡届は、先程ご紹介したA3用紙の左側に死亡届をが掲載されているため記載をしましょう。

火葬許可申請書

火葬許可申請書は、埋葬・火葬を行うために必要な書類です。
火葬は死亡からまる1日経過しなければ行うことができないと法律で決まっています。(墓地、埋火葬に関する法律 第3条)
火葬許可申請書も市区町村の役所の窓口で受取り記載をします。
記入内容は以下のような事を記載します。

死亡者の本籍
死亡者の住所
死亡者の氏名
性別
生年月日
死因
死亡日時
死亡場所
火葬の場所
火葬実施日時
使用料金
申請者の住所・氏名・続柄(死亡者との)

こちらの書類の提出先は「市区町村の役所」の窓口です。とは言え、どこでも良い訳ではありません。
下記のいずれかに提出します。

  1. 死亡者の死亡地
  2. 死亡者の本籍地
  3. 届出人の所在地

例えば自宅で亡くなった場合は3に提出するのが自然と一番の選択肢となって来ますが、滞在先で亡くなった場合は3つの選択肢から選びます。
火葬許可申請と共に行いますので、葬儀をする場所との兼ね合いで選ぶことになるでしょう。

死亡届を記入する人も誰でも良い訳ではありません。
親族や同居などの家族と関係のある人にしか記入できません。
ただし、窓口への提出は記入者本人でなくても良く、親戚や葬儀社等の代理人でも構いません。

家族が亡くなった直後に行うこと③葬儀の手配

ご家族が亡くなったらご紹介した手続き以外にも葬儀・納骨などを行わなければなりません。

葬儀や法要の仕方

葬儀や法要はそれぞれの宗教により異なりますのでそれぞれに合わせた方法を取りましょう。
最近では身内だけやごく一部の知り合いのみで行う葬儀もあります。

知事や友人にはいつ連絡する?

大切なご家族が危篤状態になったら、家族や親戚、知人や友人などの関係差に知らせましょう。
しかし、どのタイミングで知らせるかは家族によって異なるため実際に連絡するタイミングや連絡する範囲は家族や親戚などと話し合いながら決めましょう。
また学校や仕事先などの職場の上司や同僚・部下などへの連絡も同様にご自身の連絡が取れるタイミングで連絡しましょう。
また連絡する方法に決まりはないため、メールや携帯電話での連絡でも良いでしょう。

葬儀に関して

実施に葬儀を行う場合は、葬儀全体にかかる費用・寺院などにかかる費用・飲食代などにかかる費用と大きく分けて3つにわけられます。
どの葬儀社を選ぶのか、葬儀の規模はどのくらいなのかによりかかるお金が変わってきます。
また香典で葬儀費用の補填をすることも可能です。
一般的に、葬儀社の方が死亡届や火葬許可申請書を代わりに提出してくれる。という対応をしくれる葬儀社も増えております。
葬儀社は、葬儀だけでなく葬儀に関わる前後の手続きも行ってもらえるので不明な点は葬儀社に相談してみると良いでしょう。

家族が亡くなった直後に行うこと④年金受給停止の手続

ご家族が亡くなった場合には、今まで受け取っていた年金の受給資格の停止を行わなければなりません。
「手続きを忘れており、何年も故人の年金を受け取っていた。」というニュースがありますが、手続きに遅れが出てしまい年金が支給されてしまった場合には返還をしなければなりません。
主な提出先や方法は以下をご参考ください。

提出先亡くなった方が住んでいた市区町村の役場
提出する人同居の親族・その他同居者など
必要書類受給権者死亡届・年金証書・住民票除票・戸籍抄本・死亡届の記載事項証明証
注意点国民年金の場合は14日以内・厚生年金は10日以内に提出しましょう

場合によっては未取得の年金を受け取れる可能性もあります。
詳しくは日本国民年金機構を御覧ください。(https://www.nenkin.go.jp/index.html

家族が亡くなった直後に行うこと⑤世帯主変更の手続

家族の中で世帯主が亡くなった場合は、世帯主変更届を提出しなければなりません。
基本的には世帯主が亡くなった日から14日以内に提出しなければなりません。
届出書は市区町村の役場で取得することができます。
主な提出先や方法は以下をご参考ください。

提出先被相続人が住んでいた市区町村の役場
提出する人新しい世帯主または、代理人
必要書類届出書・国民健康保険被保険者証・本人確認書類・印鑑・代理人の場合は委任状
注意点住民票の写しを取り、内容を再度確認しましょう

家族が亡くなった直後に行うこと⑥健康保険・介護保険の諸手続

会社員の場合、企業は死亡後5日以内に「健康保険」「厚生年金保険被保険者資格喪失届」を年金事務所に提出します。
遺族はそのためにも故人の死亡を速やかに所属企業に報告し、健康保険証を返却せねばなりません。

故人が会社員ではない場合、厚生年金は10日以内、国民健康保険や介護保険、その他の保険類は14日以内に手続きをします。

保険証や各種お知らせの手紙等に載っている連絡先に電話をすると、手続き手順について教えてくれますし、必要な書類を郵便で送ってくれます。
「それらの書類に記入をして返送する」などの指示がありますので従いましょう。

相続でも問題が起きます!

口座凍結

大切なご家族が亡くなった場合、葬儀費用などを準備しなければなりません。
亡くなった方の預金から葬儀費用を捻出しようと考えていらっしゃる方も多いかもしません。
しかしご家族が亡くなった場合、亡くなった方の財産を保護するために金融機関の取引が一時的に凍結し、このことを口座凍結や資産凍結といいます。
口座凍結は亡くなったご家族の財産を守るために行われるものなので、解除をしなければ預金などの引き落としができなくなります。
口座凍結に関してはこちらで詳しくご紹介していますので気になる方はぜひご参考ください。

マイナスの財産も相続財産

亡くなった家族の方が借金などをしていた場合、その借金も相続財産に含まれます。
クレジットカードなどの引き落としも相続財産の中に含まれます。

喪中期間に気をつけること

家族が亡くなった日がお正月やお正月に近い場合、喪中期間が被ります。
その場合は、年賀状やお正月料理、神社への初詣などは控えましょう。
しかし、弔事への参加などは喪中期間でも問題ありません。

相続の相談は相続ぽるとへ!

相続ぽるとでは「適切な相続の入り口」としてみなさまにご利用頂いております。
大切なご家族が亡くなった場合にどんな対応をすればいいのだけではなく、亡くなった方の想いを受け継いだ相続ができるような相続対策で円満な相続を目指しております。
家族が亡くなった後の対策を詳しく知りたい。相続の漠然として不安を解決したいという方は、お気軽にご相談ください。

記事のまとめ

最愛の家族との別れは、どんな形でも大変辛く、心が重たいものです。
ですがそんな中でも残された家族は亡くなった方の手続きをしなければなりません。
お別れの手配は煩雑なように見えますが、一つ一つクリアすることで亡くなった方に思い馳せることができ、見送る側の気持ちの整理にもなります。
お葬式は既存の型に囚われる必要はありません。
ですが必要な手続きはしっかりとしつつ、亡くなった方も家族も心が温かくなるお別れができることが大切だと考えます。